アプリ開発を委託するには?費用や委託先の選び方などを解説
飲食店の店舗では、自店舗に特化した集客や管理のアプリを開発して導入したいと考えている店舗もあるでしょう。本記事では、アプリの開発を委託する場合の費用や委託先の選び方、メリットなどを解説します。また、アプリ開発を委託せずに店舗に合ったアプリを導入する方法も解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
- アプリ開発の委託でできることは?
- アプリ開発の委託先の種類は?
- アプリ開発の委託費用は?
- アプリ開発を委託するメリットは?
- アプリ開発を委託するデメリットは?
- アプリ開発を委託する際の流れは?
- アプリ開発の委託先を選ぶ際のポイントは?
- アプリ開発の委託先おすすめ10選を紹介
- アプリ開発には委託の他にミニアプリもおすすめ
- 【Q&A】アプリ開発の委託に関するよくある質問
- アプリ開発は委託の他にミニアプリもおすすめ
アプリ開発の委託でできることは?
アプリ開発の委託でできることには、主に次の8つが挙げられます。
アプリ開発のすべてを委託することも、一部のみを委託することも可能です。自店舗の状況に合ったアプリ開発の外注を行いましょう。
- アプリの企画
- アプリの設計
- アプリのデザイン
- アプリの製作
- アプリのテスト
- アプリのストアへの登録作業
- アプリの宣伝
- アプリの保守
1. アプリの企画
アプリの開発においての企画とは、どのようなアプリを作るのかを明確にすることです。アプリのターゲット層や搭載する機能などを具体的にします。
アプリ開発の委託では、企画から請け負ってくれる会社も存在するため、自店舗と開発会社で認識を合わましょう。
アプリの開発に必要な要件について、双方が正確な認識を持てば持つほど、見積もりも実際の請求額に近いものになっていきます。
2. アプリの設計
アプリの企画の次は、企画に基づいた設計を行います。アプリの設計は、アプリのデザインや動線などの外部的な設計と、それらを実際に動作させるための内部的な設計の2種類に分けられるでしょう。
どちらもアプリ開発の委託会社に任せることができますが、アプリデザインをはじめとした外部的な設計は自店舗であらかじめイメージを固めておくと、今後のアプリ開発がスムーズに進みやすいため、おすすめです。
3. アプリのデザイン
アプリの設計に基づいて、実際にアプリをデザインしていきます。アプリのデザインでは、開発会社に所属しているデザイナーがデザインを行うこともあれば、デザインの専門会社に委託することも可能です。
開発会社のデザインの実績や自店舗の状況を考慮して決定するのがいいでしょう。
4. アプリの製作
アプリのデザインが決定したら、設計に基づいてプログラミングを行いアプリを製作していきます。
アプリの製作を委託する際には、開発会社の実績を鑑みて、設計の際に決めた機能が実装できるか、ユーザーが操作しやすそうなアプリかどうかなどを確認しましょう。
また、アプリの製作の状況について定期的に報告をもらい、自店舗のイメージ通りに進んでいるかどうかの確認も必要です。
5. アプリのテスト
アプリが一通り完成したら、テストを行います。アプリの開発におけるテストとは、主に次のようなものです。
- 単体で作成した機能が正常に動くかのテスト
- 単体の機能を統合させた機能が正常に動くかのテスト
- 全ての動作が正常かどうかのテスト
- 実際に利用してみて問題ないかどうかのテスト
これらのテストは、開発を委託した会社で行うことができるものの、実際に利用してみるテストは、アプリのリリース後に利用する自店舗で行う必要があります。
6. アプリのストアへの登録作業
アプリの開発が完成したら、ユーザーがアプリを利用できるようにするため、ストアへの登録作業を行う必要があります。
アプリストアへ登録するには、ストアからの審査を受けないといけません。審査の結果、アプリの改修が必要になることも考えられます。
開発会社によってはストアへの登録作業も委託できるところがあるため、検討してみてもよいでしょう。
7. アプリの宣伝
アプリがストアに登録されたら、実際にユーザーもアプリを利用できます。しかし、アプリのダウンロード数を増やすためには、アプリの宣伝が欠かせません。
アプリの開発を委託した会社によっては、アプリの宣伝は請け負っていないところもあります。そのような場合は、マーケティングを得意としている会社に委託してみるのも手でしょう。
8. アプリの保守
アプリがリリースされたら開発は完了ですが、その後アプリを運用していくにあたって保守する必要があります。
OSのアップデートや不具合への対応など、様々な保守が考えられますが、開発会社が保守を受け持ってくれることもあるため、確認してみましょう。
アプリ開発の委託先の種類は?
アプリ開発を委託するには、開発会社に外注する方法と個人事業主に外注する方法の2種類が存在します。
- アプリ開発会社
- 個人事業主
1. アプリ開発会社
アプリの開発を請け負っている会社は多く、会社によって得意なアプリや開発費用、請け負い範囲などが異なります。
そのため、自店舗の状況に合ったアプリの開発会社を探して委託するのがおすすめです。
2. 個人事業主
アプリの開発には会社を利用する他にも、フリーランスとして働いている個人事業主に依頼する方法もあります。
個人で働いているため、大規模な工程が必要なアプリ開発の委託は難しいですが、開発会社に依頼するよりも低価格で開発できる傾向にあるため、アプリの開発費用を抑えたい方は検討してみましょう。
個人事業主の方にアプリの開発を依頼する際には、その方の実績を見て自店舗が求めているアプリを開発できるかきちんと確認することが大切です。
アプリ開発の委託費用は?
アプリ開発を委託する際の費用には、次のようなものが挙げられます。
- 開発期間
- 人月単価
- その他の経費
開発期間
アプリの開発費用を決める要素の1つに、アプリの開発期間があげられます。
アプリの対応OSと機能によって開発期間は変化しますが、期間が長ければ長いほど費用も増える傾向にあるでしょう。
対応OSとしては、iOSやAndroid OS、Windows OS、Mac OSなどがあげられます。
すべてのOSに対応させるよりは一部のOSに対応させた方が開発期間は短くなるものの、開発したいアプリによって変わってきます。
また、Webブラウザからアクセスして使うアプリであれば、これらのようなOSに対応したアプリよりも短期間でアプリを開発することができるでしょう。
さらに、アプリにどのような機能を搭載するかによっても開発期間は変わってきます。
店舗アプリとして活用したい場合には、マーケティングのためにプッシュ機能やクーポンの配布機能が必要ですが、これらの機能を搭載するアプリの開発には10か月以上の月日がかかることもあるでしょう。
一方、スタンプカードやポイントカードなどの機能のみでよければ、開発期間はより短くなることも考えられます。
人月単価
アプリの開発費用を決める要素には人月単価もあげられます。人月単価とは1人が1か月作業した場合に発生する費用のことです。
アプリの開発を担当する人によって人月単価は変わってきますが、次のような目安が一般的とされています。
- 初級SE:50~100万円
- 中級SE:80~150万円
- 上級SE:110~200万円
この他にも、アプリのデザイナーやアプリ開発を管理するディレクターなどといった人件費も発生します。
そのため、多くの人が長期間にわたって開発に携わるアプリほど、開発費用は高くなっていくといえるでしょう。
その他の経費
アプリ開発におけるその他の経費とは、アプリのドメインやサーバーの管理費、アプリストアへの登録料などが挙げられます。
開発するアプリによってこれらの費用は異なってくる他、開発が完了した後も運用するにあたって定期的に発生するランニングコストとなる費用もあるでしょう。
- アプリのドメインやサーバーの管理費
- アプリストアへの登録料
- セキュリティ対策の費用
- SSL証明書費用
- アプリ配布用のアカウント登録費用
アプリ開発を委託するメリットは?
アプリ開発を委託するメリットには、次のようなものが挙げられます。
- アプリ開発後の作業も依頼できる
- 自社に知識がなくても開発できる
- アプリ開発の費用を節約できる
アプリ開発後の作業も依頼できる
アプリの開発後には保守業務が必要になってきます。この業務は専門的な知識を持った人でないと難しいため、開発会社に委託するのがおすすめです。
アプリの開発会社であれば、アプリの開発目的に沿った保守を行ってくれるでしょう。
自社に知識がなくても開発できる
アプリの開発を委託する場合、自店舗にアプリ開発の知識を持っている人がいない状況でも開発が可能になります。
例えば、飲食店のアプリを作成したい場合、飲食店が独自でアプリ開発を行うのは難しいでしょう。そのような場合にアプリの開発会社に委託することで、求めているアプリを開発することができます。
アプリ開発の費用を節約できる
新たに自店舗でアプリの開発を行う場合は、人材の採用や設備への投資が発生します。また、設備は保守費用も必要になるでしょう。
一方、アプリの開発を委託すれば、それらの費用が発生しなくなるため、アプリ開発におけるトータルのコストを節約できるようになります。
アプリ開発を委託するデメリットは?
アプリ開発を委託するデメリットとしては次のようなものがあります。
- 自店舗にアプリ開発のノウハウを蓄積できない
- アプリの質が委託先によって異なる
自店舗にアプリ開発のノウハウを蓄積できない
アプリの開発を委託すると、具体的にどのような作業を行っているかは自店舗が知ることはできないため、アプリ開発のノウハウは開発会社のものとなります。
もし自店舗にノウハウを蓄積したい場合は、エンジニアの採用や設備投資などを行いながら自力でアプリを開発する必要が出てくるでしょう。
アプリの開発目的を考慮することが大切です。
アプリの質が委託先によって異なる
アプリの開発会社は多く存在するため、アプリの質はそれだけ左右されるといえます。
そのため、アプリで実現したい内容を具体的にし、その上で開発したいアプリに合った会社を選ぶ必要があるでしょう。
アプリ開発を委託する際の流れは?
アプリ開発を委託する際には、次のような流れで開発を行います。
- アプリ開発の委託先の決定
- アプリの企画
- アプリの開発
- アプリのテスト
- アプリのストア登録作業
- アプリの運用や保守
1. アプリ開発の委託先の決定
まずはアプリ開発の委託先を決定する必要があります。開発会社に委託するか、個人事業主に委託するかをはじめ、どの会社や個人がいいのかなど、開発したいアプリに合った委託先を選定しましょう。
アプリ開発の委託先を決定するには、マッチングサービスを利用するのもおすすめです。
2. アプリの企画
アプリ開発の委託先を決定したら、どのようなアプリを開発したいのか企画を行い、委託先に共有します。
アプリに求めている機能やデザインなどをなるべく具体的にまとめましょう。
3. アプリの開発
アプリの具体的な要件が決定したら、実際の開発を行います。ここからは委託先が主に作業を行いますが、思うようなアプリを開発するためにも、定期的に状況の報告を受けるようにしましょう。
4. アプリのテスト
アプリが一通り完成したら、実際にテストを行い想定通りにアプリが作動するかを確認します。きちんとアプリが作動したら、アプリは完成したといってもよいでしょう。
5. アプリのストア登録作業
アプリのテストが完了したら、ユーザーが利用できるようにアプリストアへの登録作業を行います。アプリストアへの登録作業は開発会社が代行してくれる場合もあるため、自信がない場合は開発会社に委託しましょう。
6. アプリの運用や保守
アプリがストアからダウンロードできるようになったら、今後は利用するにあたって保守が必要になってきます。開発会社が運用や保守まで請け負ってくれることもあるため、状況に応じて頼んでみるとよいでしょう。
アプリ開発の委託先を選ぶ際のポイントは?
アプリ開発の委託先を選ぶ際には、次のようなポイントを確認しましょう。
- 委託先の得意なことを確認する
- 委託先のサポート体制は十分か
委託先の得意なことを確認する
アプリ開発の委託先は会社から個人まで多く存在しているため、開発したいアプリを得意としている委託先を探しましょう。
委託先の実績や評判などを考慮して選定するのがおすすめです。
委託先のサポート体制は十分か
委託先のサポート体制が十分かどうかも、アプリ開発の委託先を選ぶ際には重視したいポイントです。アプリ開発の多くを委託すればするほど、状況を定期的に確認してアプリが想定通りのものかどうか把握する必要が生じます。
また、アプリ開発後は運用や保守も大切であるため、これらのサポートも受けられるかどうか確認しておきましょう。
アプリ開発の委託先おすすめ5選を紹介
アプリ開発の委託先でおすすめの5選を紹介します。アプリ開発を外注する際の参考にして、自店舗にとって良い外注先を選んでください。
アプリ開発会社 | 特徴 |
1. GMOデジタルラボ株式会社 | 飲食店の集客や宣伝用のアプリの開発がメイン |
2. 株式会社USEN | 店舗アプリの作成サービスであるUPLINKを開発、保守している |
3. 株式会社ドリームネッツ | 店舗アプリの作成サービスであるアプスタを開発、保守している |
4. フェンリル株式会社 | デザインと技術に重きを置いている |
5. 株式会社モンスター・ラボ | アプリ開発の際に事業設計から行うのが特徴 |
1. GMOデジタルラボ株式会社
GMOデジタルラボ株式会社は、飲食店の集客や宣伝用のアプリをメインに作成しているアプリの開発会社です。
GMOおみせアプリやLINEのミニアプリに対応したおみせポケットといった様々なアプリを開発、保守している実績があるため、飲食店で集客や宣伝のためのアプリ開発の委託を検討している方にはおすすめでしょう。
2. 株式会社USEN
株式会社USENは、店舗アプリの作成サービスであるUPLINKを開発、保守しているアプリ開発会社です。
UPLINKには飲食店をはじめとした店舗の販売促進に欠かせない機能が多く搭載されています。
アプリの開発会社に委託する前に、自社でこのようなツールを利用して店舗のアプリを作成してみるのもよいでしょう。
3. 株式会社ドリームネッツ
株式会社ドリームネッツは、店舗アプリの作成サービスであるアプスタを開発した会社です。アプスタで自店舗のアプリを作成できる以外にも、様々な独自アプリの開発を受け付けています。
アプリの開発を委託したい方は検討してみましょう。
4. フェンリル株式会社
フェンリル株式会社はデザインと技術に重きを置いているアプリの開発会社です。
飲食店をはじめとした多くのアプリ開発を手掛けてきたため、自店舗独自のアプリ開発を委託したい際にはおすすめといえるでしょう。
5. 株式会社モンスター・ラボ
株式会社モンスター・ラボでは、アプリ開発の際に事業設計から行うのが特徴のアプリ開発会社です。
そのため、アプリ開発のほとんどを外部に委託して店舗の方にはおすすめといえます。事業設計の他にも、事業の成長基盤をアプリを通して構築してくれるため、店舗への伴走支援を求めている方は検討してよいでしょう。
アプリ開発には委託の他にミニアプリもおすすめ
アプリの開発には、外部の開発会社に委託する他にも、すでにあるアプリの上で動作するミニアプリを利用するのもおすすめです。
toypo(トイポ)
toypo(トイポ)とは、販促活動を従業員の代わりに自動で行える、集客・分析ツールです。店舗アプリをミニアプリとして作成できるプラットフォームとしても利用できます。
集客や分析を行える多くの機能を搭載しており、ミニアプリと合わせることで、店舗のリピーター獲得をはじめとした売上向上や利益の増加などが見込めるでしょう。
スタンプカードやクーポン、プッシュ通知はもちろんのこと、サブスクや顧客への満足度アンケート機能などもある上、それらの機能から収集した顧客情報の分析も行えます。
店舗アプリとしてミニアプリを導入するならtoypoがおすすめです。
▼ミニアプリならtoypo(トイポ)
【Q&A】アプリ開発の委託に関するよくある質問
Q. アプリ開発の委託は個人でも行える?
アプリの開発の委託は個人でも行えます。開発会社に相談するか、ランサーズをはじめとする個人事業主とのマッチングサイトを活用してみるのがよいでしょう。
アプリ開発は委託のみならずミニアプリもおすすめ
アプリ開発を行うと、店舗独自のアプリを作ることができ、他店舗との差別化にもつながります。アプリ開発は委託でも可能ですが、費用や時間がかかるため、まずはミニアプリから試してみるのも有効な手段です。アプリ開発の際には、委託のみならずミニアプリも検討しましょう。